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ノート:

典型的な悪い書き出しでは、ごく一般的なことを、さしたる科学的・技術的裏付けもなく主張して、なかなか本題に入らない。よい論文の書き出しでは、裏付けのない一般論にふれてはならない。代わりに、その技術分野の現状を客観的にまとめ、すぐ次の段落で、その論文が解く問題をできるだけ厳密に提示するのがよい。厳密に、というのは、大風呂敷を広げすぎて、その論文の解法では解けもしないことが、あたかも解けるかのような書き方にならないように気を付けよ、という意味である。

上の悪い書き出しを直すとすれば、例えば次のようになるだろう:

「現在の分散ファイルシステムでは、XXX性能をあまり高められない。なぜなら、YYYとなっているため、ZZZだからである。」