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ノート:

「理科系の作文技術」によると、とくに英語では論理の鎖を省いてはいけないそうである。明白でないより、くどい方をよしとするのが英語だそうだ。一方、日本語では、多少わかりにくくても、多くを語らない奥ゆかしさが尊ばれる。だが、論文を書いているときには、この奥ゆかしさは忘れたほうがよい。

また、「書込みが起きたホスト」を、とくに断りなく2回目以降、「writerホスト」などと省略形で呼ぶようなことはしてはいけない。これも論理の鎖の省略の一例である。どうしても省略形を使いたいときは、1回目のときに、「書込みが起きたホスト(writerホスト)」と断るのがよい。同様の例として、オペレーティング・システムのことを、最初からOSと書くのもよくない。「オペレーティング・システム(OS)」とすべきである。

同様に、同じことを章や節によって違う言葉で表現するのもよくない。たとえば、ある場所では「メールリーダ」という言葉を使い、同じものを表すのに、別の場所では「メーラ」や「クライアント」などという言葉を使うのはよくない。同じものを指す言葉はひとつに統一しなければならない。